自分は目標がなければ熱くなれない人間のようだ。
例えば
ヨセミテに行ってエルキャピタンを見た →The nose
プログレッションを触ってみた →プログレッション
白峰三山縦走を歩いたときに冬のバットレスを見た →厳冬期バットレス
スカラップ、流れ星、神の時代、、、
特にここ最近は熱い目標を見つけて打ち込むことができていた。
一般的に目標というのは目的を達成するために設けた目当てらしい。では自分にとっての目的は何なのか。
強くなる?クライミングを楽しむ?ヒマラヤに行きたい?
よくわからない。いずれも目標の域を出ない気がするし具体性に大いに欠ける。どちらかというとその場その場で見つけた目標に向けて進んでいるだけで大いなる道筋があるわけではないように思う
そんな場当たり的な過ごし方をしているからか、スコーミッシュから帰ってきてからどうにもモチベーションが上がらない。天候はいまいちな日々が続くし、難しい課題を触ろうにも春先から痛めていた肘の調子がよくなくい。それでも岩場に行けばそれなりに楽しめるのだが、ついには週末に瑞牆や小川山に通うことさえめんどくさく思うようになっていまっていた。自分ではやりたい課題がないもんだから他人のモチベーションに便乗して岩場に足を運ぶ。それがかなわない時には身近でボルダリングをしてお茶を濁す。御在所の三段ハングは目標として素晴らしいものだったがこれを登るにはおそらくこれを狙ったトレーニングが必要で、結局肘の調子から話は進んでいない。もちろおんパートナーもだが。
そんな中で迎えつつある10月の3連休。いいシーズンになってきたし岩場にはいきたい気持ちもある。一応気になる課題をトライしようとパートナーを探してみるがさすがの三連休でありうまいこと見つからない。半ば腐った状態でXを見ているといつも遊んでいる人々が末端壁に行くとのことだった。これは好機と彼らのモチベーションに便乗して自分もお邪魔させてもらうことに。とはいえ、末端壁の地上から取り付けるルートはおおむね登っており、以前はエアウェイ2をやろうかとも思っていたがそれもいまいち気が乗らず。何気なく候補に挙がったのが泣きっ面だった。
泣きっ面は「R」が付くルートだ。グレードも5.12cと厳しい。それでもトラッドであること、杉野氏が初登であること、そして何よりいつもその前を通るたびに見上げるその壁が美しかったことなどからトライしてみることにした。Rのつくルートなんてまともにトライしたことないので当然のごとく、最初はトップロープで。自分の信条としてオンサイトトライを大事に、というものがあるがこのルートの限ってはトップロープをしても心が痛まない。いうのも初登者の杉野氏も試登を推奨しているからだ。
...つづく

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